「営業利益率が高い=良い会社」
これは半分正解で、半分は不十分です。
投資家として本当に知りたいのは、
その利益を、どれだけ少ない資本で生み出しているか
これを一発で示す指標が ROE(自己資本利益率) です。
この記事では、
- ROEの意味
- 分解して考える方法
- 良いROE/危ないROEの違い
まで、実務目線で解説します。
ROEとは何か?(まず結論)
ROEとは、
株主が出したお金(自己資本)を、どれだけ効率よく増やしているか
を示す指標です。
計算式
ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本
例:
- 自己資本 100億円
- 純利益 15億円
→ ROE = 15%
👉 これは「株主資本を年15%で回している」状態です。
ROEの目安と注意点
ROEのざっくり評価基準
| ROE | 評価 |
|---|---|
| 8%未満 | 低い |
| 8〜12% | 平均的 |
| 12〜15% | 優良 |
| 15%以上 | 非常に優秀 |
ただし、数字だけで判断するのは危険です。
👉 ROEは「理由」を分解して見る必要があります。
ROEは3つに分解できる(ここが核心)
ROEは次の3要素に分解できます。
ROE = 利益率 × 資本回転率 × 財務レバレッジ
これは「デュポン分析」と呼ばれる考え方です。
① 利益率:どれだけ儲かる商売か
これは PL(損益計算書) の世界です。
- 高付加価値
- 価格転嫁力
- ブランド・参入障壁
例:
- KeePer技研
→ 高い営業利益率がROEを押し上げる
【【総合評価 4.6 / 5.0】KeePer技研 AI財務分析 | 財務分析ラボ】
これは「良いROEの王道」
② 資本回転率:どれだけ資本を回せているか
資本回転率は、
売上 ÷ 自己資本
で表されます。
回転率が高い会社の特徴
- 在庫が少ない
- 設備投資が軽い
- サービス・ソフトウェア型
例:
- システナ
→ 利益率は突出しないが、資本効率が高い
【システナ(2317)【総合評価 4.0 / 5.0】財務諸表 定量分析 ~IT・車載ソフト・金融の3本柱で「負けない経営」~ | 財務分析ラボ 】
地味だが、長期で効く
③ 財務レバレッジ:借金でROEを作っていないか
レバレッジは、
総資産 ÷ 自己資本
つまり「どれだけ他人資本を使っているか」です。
危ないROEの典型
- 利益率:低い
- 回転率:普通
- レバレッジ:高い(借金多い)
見た目のROEは高いが、財務リスクが大きい
特に以下は要注意:
- 不動産
- 一部小売
- 過度なM&A企業
良いROE・悪いROEの見分け方
良いROE
- 利益率 or 回転率が高い
- 純有利子負債が適正
- ROEが安定している
危ないROE
- レバレッジ依存
- 景気悪化で急落
- 一時的要因で跳ねている
ROEは「構造」で判断する
ROEと株主還元の関係
ROEが高く、かつ安定している企業は、
- 配当余力がある
- 自社株買いを継続できる
- 内部留保の再投資効率が高い
ROEは株主還元の源泉
PL → ROE → 投資判断の流れ
- PLで稼ぐ力を見る
【PLの見方】 - ROEで資本効率を見る
(この記事) - FCF・成長投資の質を見る
この流れができると、 数字に振り回されなくなります
まとめ
- ROEは「株主視点の最重要指標」
- 分解しないと危険
- 高ROEでも中身が大事
- PL・BS分析と必ずセットで使う
良い企業は、リバレッジに頼らずROEが一貫して高水準
以上を意識して優良企業を探してみてはいかがでしょうか?
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