皆様もご存じの通り、昨今の貴金属の値上がりには目を見張るものがあります。
私のポートフォリオでも、現在最も利益が出ているのがシルバーだったりと、個別投資家に
あるまじき状況になっておりますが、50年ぶりとも言われる現在の世界的なインフレ下において、
やはりコモディティ・貴金属への投資は避けて通れないものと思いますので、定期的に記事にしていきたいと思います。
【要約】
- 貴金属の歴史的騰貴: 金(ゴールド)が5,500ドル、銀(シルバー)が120ドルを突破。1970年代のスタグフレーションを上回る勢いで実物資産への回帰が加速しています。
- 巨頭たちの警告: レイ・ダリオ氏は「債務の死のスパイラル」を、ドッケンミラー氏は「法定通貨からの出口戦略」を強調。背景には深刻な米ドルの信認低下があります。
- 新時代の実需: 伝統的なヘッジに加え、AIインフラやグリーンエネルギーという「21世紀の産業実需」が銀価格を異次元のステージへ押し上げました。
【歴史的背景:1970年代と1940年代のハイブリッド局面】
現在の局面を理解するためのキーワードは、歴史の「韻(踏韻)」です。
- 1970年代との類似: ニクソン・ショック後のインフレ期と同様、通貨価値の棄損(ドル安)が金価格を暴騰させています。しかし今回は、当時存在しなかった「AIによる産業革命」が銀の需要を爆発させている点が異なります。
- 1940年代との類似: 第二次世界大戦後の巨額債務を「インフレ」で溶かした時代(金融抑圧)に酷似しています。ダリオ氏が指摘するように、政府が借金を返すために通貨を刷り続ける限り、ゴールドは「無利子の債券」ではなく「唯一の健全な現金」として機能します。
【中長期的見通し:メインシナリオとリスク】
- メインシナリオ(金6,000ドル・銀150ドルの定着): 中央銀行による「脱ドル化」が止まらず、ゴールドが「デジタル・ドル」に対抗する物理的な基軸資産として再定義されるシナリオです。この場合、貴金属価格は調整を挟みつつも、一段高いステージで安定(ニューノーマル)します。
- リスクシナリオ(激しいデレバレッジ): 地政学リスク(グリーンランド紛争等)の一時的緩和や、AIバブルの崩壊によるキャッシュ化現象。しかし、これは「通貨の価値が戻る」ことではなく、一時的な「流動性不足」による投げ売りであるため、歴史的には絶好の買い場となります。
【投資家への示唆:資産クラス別の戦術】
- ゴールド: ポートフォリオの「守り」ではなく、現金に代わる「プライマリー・アセット」として15%程度の配分を推奨。
- シルバー: 産業用需要が価格を下支えするため、金以上のボラティリティを伴う「ハイテク・メタル」としての姿勢で向き合うべき。
- 米国株・債券: インフレ調整後の「実質リターン」が厳しくなる中、個別銘柄の選別(特にAI実需に紐づくもの)がこれまで以上に重要になります。
財務オタクの視点:読者へ投げかける「問い」
「100年前の投資家が『金1オンス=20ドル』で高すぎると嘆いていたとき、今の『5,000ドル』を想像できたでしょうか? 私たちは今、100年後の投資家から見て『あの時が最後の買い場だった』と言われる瞬間に立ち会っているのかもしれません。」
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